増築とは、既存建物とは構造を分離して建築するものと、既存建物の構造体を使用して床面積を増やすものと2種類があります。
この2つの増築行為を同時並行で進めたのが西中病院の増築でした。
既存建物の構造体を使用しての増築は建築基準法の制約が厳しく、監督官庁との協議を幾度となく経ての認可となり、数年の月日を要しました。
その間に制約に関してはいくらか緩和されたこともあり、増築工事に繋げることができました。
一方、構造を分離して、かつ既存棟と一体化する増築工事は、クライアントである先生から病院の顔となる様なデザインをと注文がつき、法的な制約の中でギリギリの交渉をし、こちらの解釈を通すことができた建物です。
写真では全くその様な工夫といきさつは見えませんが、建物も人と同じでドラマがあります。